【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
一向によくなる気配もなく、バルガルド国王からの手紙の返信もない。
ミシュリーヌには『ちゃんとやりなさいよ!』と、怒鳴られてしまう。
教会の人たちにも魔法樹をどうにかしないかぎり、食事を与えないと言われてしまう。
ローズマリーはあまりにも衝撃を受けすぎて言葉がでなかった。

(食事……もらえませんでした。信じられません!)

大司教たちは自分たちの立場の心配ばかり。
魔法樹がなくなれば今まで積み上げた権力がなくなってしまう、そう考えたのだろう。
ローズマリーを苦しめたとしても魔法樹はよくならない。
それよりも魔法を使うのをやめてもらうように訴えかけるも、まったく聞く耳を持ってはくれない。

「魔法樹がなくなれば我々の発言権が! 折角ルレシティ公爵を出し抜けたというのに……!」
「このままでは我々の努力がすべて水の泡に……っ」
「なんとか保たせなければ……次の魔法樹はないのか!?」

ローズマリーは貴族たちが魔法が使えるようになるまで大聖堂から出さないと閉じ込められてしまう。
空腹と怒りで頭がどうにかなってしまいそうになっていた。
こんなことをされても怒りしか湧いてこない。恨みは募るだけだ。
むしろ彼らに感じるのは激しい怒りだ。

(お腹が空きました……どうしてこんなことをするんでしょうか。わたしを苦しめたとしても魔法樹は元気になりません)
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