【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
「今更、言い訳など聞きたくない! まさかミシュリーヌを陥れただけでなく、こんなことまでするとはっ」

「クリストフ殿下、わたしの話を最後まで聞いてほしいです。それに国王陛下のいない今は……っ」

「この裏切りの罪は重いぞ!? ローズマリー、俺はお前を心から軽蔑している」

「……!?」


これで魔法樹を救いたい、次こそは守ってみせる……そう思っていたのだがクリストフはローズマリーの話をまったく聞くつもりはないようだ。
彼の隣いるミシュリーヌは、ざまぁみろと言いたげにこちらを見下して微笑んでいる。
彼女と同じくルレシティ公爵の唇も弧を描いていた。
ミシュリーヌはずっとクリストフの婚約者であるローズマリーを疎んでいた。
つまりローズマリーが消えたら、クリストフと婚約できると思っているのかもしれない。

ミシュリーヌがクリストフに耳打ちして何かを伝えている。
すると少しは気分が落ち着いたのだろうか。
額を押さえながら首を横に振った後に「そうだな」と呟いてからローズマリーにこう言った。


「だが、お前は魔法樹を守るという使命がある……俺はこのくらいでお前を見捨てたりしない。婚約破棄はするがな」

「…………」

「君は俺を心から愛しているのだろう? 今すぐに謝罪をして今後バルガルド王国と俺のためだけに尽くすと誓うんだ!」

「……!」

「それから魔法樹を元に戻するなら皆も許してくれるはずだ。側妃としてそばに置いてやってもいい……さぁローズマリー、今すぐに謝罪をしろ」
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