【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ローズマリーは頬をつねってみると何故か痛い。
首を捻りつつ、何度も繰り返してみるが確かに痛みがある。
現実から逃げるように考えを巡らせていき足元を見る。
すると箱の蓋が開いているではないか。
そもそも立てていることがおかしいという結論に辿り着く。


「この夢はおかしいです。箱が開いたのは何故でしょうか」

「ゴホン……箱にかかっていた魔法はリオネルが解いた」


ローズマリーは自称カールナルド国王の視線の先、リオネルと呼ばれた人物を見た。
輝かんばかりのホワイトシルバーの髪
肩ほどまで伸ばされており、スッと伸びた鼻筋に薄い唇、太陽のようなオレンジ色の瞳が猫のように細まった。


「リオネルが草木がまとわりついている不思議な箱があると、辺境近くの荷馬車からこの箱をここまで運んできたんだ」

「箱にかかっていた、魔法……?」

「魔法が解けた瞬間、君が飛び出してきていきなり我々に暴言を吐いたというわけだ」

「…………え?」


状況がわからずにローズマリーは固まっていた。
先ほど、自称カールナルド王国に言われた言葉を懸命に噛み砕いて考える。
それにリオネルというのは隣国のカールナルド王国の王太子の名前ではなかっただろうか。
頭が回らずにボーっとしていたローズマリーだったが、急にお腹が波打ち始める。
嫌な予感を感じるが、ローズマリーにはどうすることもできなかった。
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