【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ミシュリーヌは父と協力して教会を抑えていたが、バルガルド王国は父に黙ってローズマリーがクリストフの婚約者だと決めてしまう。
恐らく魔法樹のことで、教会側と何かあったのかもしれない。
裏切られてしまった。ミシュリーヌは信じられない気分だった。

(こんな屈辱……あってはならないのよ!)

何もかもをあっという間にローズマリーに奪われてしまったのだ。

(何も知らないフリをしてすべてを奪っていく……最悪な女ッ!)

ミシュリーヌは屈辱だった。
しかしまだまだつけ入る隙はある。
クリストフの信頼を勝ち取るためにならなんだってやった。

彼女がパーティーや他国の外交に出られない代わりにミシュリーヌがクリストフの相手として聖女として出席していたのだ。
周りから固めていけばいいと。クリストフの婚約者は自分がなる予定だと見せつけていたのに……。

けれどミシュリーヌの努力も虚しく、二年間も状況は変わらない。
ミシュリーヌはクリストフの婚約者になるため、王妃になるためになんだってやったのに何も報われない。
魔法樹やバルガルド王国がどうなろうとミシュリーヌはどうでもよかった。

ミシュリーヌが欲しいものを手にするかどうか。それがもっとも大切なことだ。
次第に思考は傾いていき、どうしようもない怒りや憎しみをローズマリーにぶつけるようになる。
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