【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
「個々が使える魔法を決められるわけではないからね。聖女の力を授かれるかどうかは運次第……我が国の聖女も十年前に亡くなってから見つかっていない」
「…………」
「カールナルド王国彼女の後を追うようにカールナルド王国で一番長寿の魔法樹が弱り続けた。つい先日、枯れてしまったんだ」
「……そうだったのですね」
カールナルド王国とリオネルが悲しそうに目を伏せた。
一番大きな魔法樹が枯れて国に与える影響は大きく、貴族たち以外は魔法を使えなくなってしまっているそうだ。
貴族たちは民の生活を助けるために駆け回っている。
それでも国民たちは魔法樹に感謝を忘れてないそうだ。
「どれだけ聖女が貴重な存在なのかバルガルド王国は知らないのだろうな。我が国がどれだけ切望しようとも現れなかったのに」
カールナルド国王は深刻そうに額に手を当てた。
「カールナルド王国にも運が良く、一番長寿の魔法樹の代わりとなり得るもっとも強い魔法樹が生まれた。だが…………」
「どうかされたのですが?」
「魔法樹は弱り続けているんだよ。聖女がいなければこのまま……」
魔法樹が弱り続けていると聞いて、ローズマリーは夢でアイビーが言っていたオパールのことではないだろうかと思った。
(三つ編みをしている可愛らしい女の子……)