【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで

「僕も実際に子どもの魔法樹を見るのは二度目なんだ」

「……二度目?」

「魔法樹が枯れる前に君がオパールと呼ぶ魔法樹が生まれた。だけど彼女の成長は十年経っても赤ん坊のまま……もしかしたらこのまま枯れてしまうのかと困り果てていたんだ」

「なるほど……」


つまりバルガルド王国でも千年ほど生きる魔法樹を授かったが、正体がまったくわからない貴族や教会、クリストフとミシュリーヌローズマリーを国外に追放してしまったということなのだろう。
とはいっても、千年持つ魔法樹であっても、魔法の使い方が悪いバルガルド王国では百年ほどしか持たなかったに違いない。
その前にアイビーと魔法樹を大切にしてくれるカールナルド王国に来られたことは幸運だと思うべきなのだろう。

(クロムさんとの約束は守れそうです。安心いたしました)

ローズマリーが安心していると、誰かに呼ばれている気配を感じる。
アイビーがローズマリーの力を必要としているのだと思った。


「アイビーくんがわたしを呼んでいます。今からアイビーくんのところにいかないといけません!」

「そうか。すぐに向かおう。父上、よろしいでしょうか?」

「もちろんだ!」
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