【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
アイスグリーンの髪が揺れていて、ローズマリーと目が合った瞬間、ふわりと彼が浮いてお腹の上へと移動する。
不思議と重みはまったく感じない。
ローズマリーの腹部から胸部辺に寄り添うように乗っている。

ピトリとくっついているアイビーはオパールのことで安心したのか、再びスヤスヤと眠り始めてしまう。
その様子を見て、リオネルと視線を合わせた後に笑い合った。
アイビーのアイスグリーンの髪を撫でているとローズマリーも安心してくる。

部屋まで辿り着くとリオネルは優しくローズマリーをベッドに下ろした。
アイビーはローズマリーにくっついたままスヤスヤと眠っている。
こうしてみるとまるで子どものようだ。

(アイビーくんをちゃんと育ててみせますからね)

暫くすると次々と運ばれてくる食事にローズマリーは目を輝かせた。


「な、なんと……! 今回も前回と同じくらい素晴らしい食事です」


ローズマリーは大興奮だった。
肉塊は茶色のソースがかかっていて美味しそうだ。
油と共にローズマリーのよだれも溢れ出てしいそうになる。


「ローズマリー、僕も一緒に食べてもいいかな?」

「はい、もちろんです」


勢いで答えてしまったが、誰かと食事をするなんて今までなかったため、どうすればいいかわからない。
ローズマリーの食事はいつもトレイに載せられて運ばれてくる。
いつも冷めていておいしくはない。
けれど食事の時間が何よりも楽しみにしていた。
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