【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
テーブルに並べられた料理は二人では到底食べきれない量なことに加えて、リオネルはどんどんとローズマリーに料理を渡してくる。
自分が食べるよりもローズマリーが食べているところを楽しげに見ているようだ。
(リオネル殿下はこんな美味しすぎる料理を前に何を考えているのでしょうか……まったくわかりません)
リオネルに見つめられると恥ずかしいような、くすぐったいような不思議な気分になるが、その気持ちの正体はまったくわからない。
今回も幸せいっぱいで食事を終えたのだが……ここで大問題が起こる。
「こ、これは……!」
「ローズマリーが喜ぶと思ったんだけど、どうかな?」
「この芸術品は……食べれるのでしょうか!?」
ローズマリーの前に並べられたのはキラキラと輝きを放っている。
ドーム状のように艶々と輝いているものや、プルプルと動く透明のゼリーらしきもの。
クリームがたっぷりと盛られているケーキに小さく飾られた茶色の塊。
丸く金色の皿に並べられたフルーツが美しくカットされていて芸術的だ。
「これはデザートのケーキやチョコレートだよ」
「これが噂のチョコレートなのですね……!」
「……デザートを、食べたことがないのかい?」
「いつもは果実、飴、砂糖菓子が多かったです」
「そうか……」