【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで
ローズマリーは手を合わせて感動していた。
今まで与えられたデザートとは格やレベルが違う。
これらは貴族たちしか食べられないものだと言われていた。
噂では聞いていたが、ケーキやチョコレートはずっと食べてみたいと思っていた。

しかしローズマリーには手が届かないものだ。
大司教に頼んでみたものの『不浄のもので力が弱ってはいけませんから』と言われてしまう。
クリストフやミシュリーヌも『平民にはもったいないものだからな』と言っていたことを思い出す。

いつか宝石のようなデザートを食べたいと思っていたが、まさかこんなところで夢が叶うとは思いもしなかった。
ローズマリーは食べるのがもったいないとじっとデザートを見つめていると……。


「まさかローズマリーにそんな扱いをするなんて……はらわたが煮えくり返りそうだよ」


リオネルが持っていたフォークがぐにゃりと曲がっていることに気がついて驚愕していた。
こちらの表情に気づいたのかリオネルは何事もなかったようにフォークを元に戻す。

(なんと……! 魔法みたいです!)

あんなにも固いフォークがチーズのように柔らかくなっていた。
ここでローズマリーはリオネルがどんな魔法を使うのか気になり問いかける。
ちなみにミシュリーヌは毒で、クリストフは水の魔法を使う。
ミシュリーヌの魔法は珍しかったが、クリストフの魔法は特に珍しくはなかった。
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