諦めの悪い外交官パパは逃げ出しママへの愛が強すぎる
「やっと安心できた気がする。君が俺の元に戻ってきたんだと……」
汗ばんだ身体を横たえて呼吸を整え、思わずといったふうにそう零したあと、恭平は咲良を気遣った。
「もちろん君を所有物のように言いたいわけじゃないんだが」
恭平が咲良の額に汗ばんで張り付く髪をよけ、額にそっと口づける。それから濡れた睫毛をくすぐるようにそこにも口づけを。
「わかっています。私は嬉しいですよ……ずっとあなたのものなんだって思われていたいです」
咲良はそう言い、恭平にぴったりと身を寄せた。まだお互いに早い鼓動が伝わってくるのが心地よい。生きて側にいるのだと実感できるのが嬉しい。
「早く君を、俺の妻にしたいよ」
恭平は囁くように言って咲良をぎゅっと抱きしめた。同じように咲良も彼を抱きしめ返した。
彼とようやくこうしていられる今、咲良も彼と同じ気持ちでいっぱいだった。
慰撫するように触れ合っていた口づけはまた深く濃くなっていき、恭平のまだ治まりつかない熱を呼び覚ましてしまう。
「……ごめん。止められない。もっと、君を感じたい」
咲良も頷く。
まだ彼をもっと感じたくて仕方なかった。
恭平が咲良を組み敷いて、またその熱を暴いていく。
きっと本当の意味での安堵はまだ少し先になるのだろう。だからこそ一つになりたくて限りなく求めあってしまうのかもしれない。
それから――。
ふと、咲良は眠りに落ちる間際に、恵茉のことを気にかけた。
ぐっすり眠っている娘のことを愛しく感じつつ、いつか……もう一人できたなら、恭平に空白の間の経験をさせてあげたい、と。
「恭平さん、は……もう一人、ほしい、ですか」
恭平に求められた名残を感じながら、咲良は夢の中に半分落ちかけていく。疲労感からうとうとと意識が薄れていってしまう。恭平の胸が上下する感覚や呼吸をするその息遣いさえ子守歌のよう。
「ん?」
寝言か? と彼は笑いながら咲良を抱き寄せ、耳の傍で囁いた。
「ああ。欲しいよ。君との子なら何人でも……」
その答えに嬉しくなって咲良はそのまま恭平の胸に頬を寄せた。彼の声も好きだ。落ち着いた低くて甘い声はとても落ち着く。一緒にいると安堵感を得られるのだ。
「君は安心して眠ってくれ。もし恵茉が起きたら、俺がちゃんと見ているから。そうでなくても、しばらくは……君をこうして見つめていたいんだ」
汗ばんだ身体を横たえて呼吸を整え、思わずといったふうにそう零したあと、恭平は咲良を気遣った。
「もちろん君を所有物のように言いたいわけじゃないんだが」
恭平が咲良の額に汗ばんで張り付く髪をよけ、額にそっと口づける。それから濡れた睫毛をくすぐるようにそこにも口づけを。
「わかっています。私は嬉しいですよ……ずっとあなたのものなんだって思われていたいです」
咲良はそう言い、恭平にぴったりと身を寄せた。まだお互いに早い鼓動が伝わってくるのが心地よい。生きて側にいるのだと実感できるのが嬉しい。
「早く君を、俺の妻にしたいよ」
恭平は囁くように言って咲良をぎゅっと抱きしめた。同じように咲良も彼を抱きしめ返した。
彼とようやくこうしていられる今、咲良も彼と同じ気持ちでいっぱいだった。
慰撫するように触れ合っていた口づけはまた深く濃くなっていき、恭平のまだ治まりつかない熱を呼び覚ましてしまう。
「……ごめん。止められない。もっと、君を感じたい」
咲良も頷く。
まだ彼をもっと感じたくて仕方なかった。
恭平が咲良を組み敷いて、またその熱を暴いていく。
きっと本当の意味での安堵はまだ少し先になるのだろう。だからこそ一つになりたくて限りなく求めあってしまうのかもしれない。
それから――。
ふと、咲良は眠りに落ちる間際に、恵茉のことを気にかけた。
ぐっすり眠っている娘のことを愛しく感じつつ、いつか……もう一人できたなら、恭平に空白の間の経験をさせてあげたい、と。
「恭平さん、は……もう一人、ほしい、ですか」
恭平に求められた名残を感じながら、咲良は夢の中に半分落ちかけていく。疲労感からうとうとと意識が薄れていってしまう。恭平の胸が上下する感覚や呼吸をするその息遣いさえ子守歌のよう。
「ん?」
寝言か? と彼は笑いながら咲良を抱き寄せ、耳の傍で囁いた。
「ああ。欲しいよ。君との子なら何人でも……」
その答えに嬉しくなって咲良はそのまま恭平の胸に頬を寄せた。彼の声も好きだ。落ち着いた低くて甘い声はとても落ち着く。一緒にいると安堵感を得られるのだ。
「君は安心して眠ってくれ。もし恵茉が起きたら、俺がちゃんと見ているから。そうでなくても、しばらくは……君をこうして見つめていたいんだ」