魔法のマーメイドクラブ
「りっちゃんたちは……? 大丈夫?」
「リムちゃんとは、バイバイしたヨ。アクア、ミイちゃんとお話ししたかったの〜」

 手を引かれて、どんどんと奥の道をかけていく。
 とっても足が早い。それなのに、どうしてかわたしもついていけてる。
 あっという間に、波木さんの家へたどり着いた。高い塀で囲まれていて、中はまったく見えない。

「ミイちゃんだけ、特別ダヨ♪」

 開けられた門の向こうには、広い庭があった。花がたくさん咲いていて、大きな池もある。
 波木さんの家って、こんな感じだったんだ。
 近所に住んでいるのに、今まで知らなかった。

「あら、いらっしゃい。ミナミちゃんじゃないの」

 家の中から、波木さんが出てきた。
 派手なパープルのワンピースに、ジャラジャラとネックレスやブレスレットをつけている。
 いつもながら、とっても目立つ格好だ。
 ペコッとおじぎをしたら、ジタバタと足踏みするアクアちゃんが、くつを脱ぎ待ちきれないという感じで。

「アクアの友だち! ここなら、自由にしていいデショ? ねっ、ねっ?」
「そうねぇ。ミナミちゃんなら、大丈夫かもね」

 よく分からない会話をしていると思ったら、アクアちゃんがなんの迷いもなく飛び込んだ。目の前にある池へめがけて、服のまま。

「ちょっ、えっ! アクアちゃん⁉︎」

 とっさのことで止められず、ザバーンッと水びたしになった。
 どうしちゃったの?
 ハテナを浮かべた次の瞬間、信じられないものを見た。
 池の中をスイスイと泳ぐ魚と同じ、アクアちゃんの足が尾びれになっていたの。

「うわぁ……キレイ」

 動くたびにキラキラ光って、パールみたい。まるで、おとぎ話を見ているようで、ドキドキワクワクする。


「アクアね、ほんとは人魚なんダ」
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