魔法のマーメイドクラブ
 次の日から、わたしたちチームアクアの極秘魔法クラブが始まった。
 学校が終わると、三人でこっそり抜け道を通って秘密基地へ向かう。
 みんなの家から真ん中にあるところで、ちょっとした草っ原になっている。そこに、アクアちゃんの魔法アイテムでテントを張ったの。
 テントの中はとっても広くて、オシャレなテーブルやソファーもあるんだよ。

 自分たちの家から、小物を少しずつ持って来ているの。好きな物を飾ろうってアクアちゃんが言ってくれて。

「見てミテ〜! アクアの集めてる貝殻タチ! キレイでショ?」
「すごくキラキラでかわいいねぇ!」
「俺、石持ってきた」
「イシ?」

 リュックからいろんな箱が出てきて、棚の上に置かれていく。
 濃い青やエメラルドグリーン、赤の石がずらりと並べられた。

「これ全部、カナトくんのコレクション?」
「俺、ローナ・リッチマニアなんだ。これは、魔法学校の授業で使う魔法石。ほとんど自分で掘ったんだけど、これなんかすごく上手いだろ?」

 長期休みを利用して、よく石掘り体験へ行っていたらしい。好きなファンタジー映画に出てくる魔法石に似ているんだって。
 頭が良くてクールなイメージのカナトくんに、そんな趣味があるとは意外だった。

 最後は、わたしの番。好きな物を持ってくる約束だけど、笑われたりしないかな。
 そっと出したのは、一枚の紙。ノートより少し大きめの画用紙に、女の子が描いてある。

「イラスト?」
「ダレが書いたノ〜?」
「わ……たし」

 水色の髪が可愛いその子は、ヒロイン戦士のマリン。わたしが勇気をもらっている、人魚のヒーローなの。
 お守りみたいなもので、いつもは部屋に飾っているけど。仲良くなれた二人にも、見てほしかった。
 いきおいで持って来ちゃったけど、不安になる。どんな反応をされるだろう。
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