魔法のマーメイドクラブ
家の都合や習い事で、集まれない日が五日ほど続いた。
今日は、久しぶりに三人で会う約束をしてるの。ワクワクしながら、国語の授業を聞いていると。
ツンツン。肩をつつかれて横を見ると、霧谷……カナトくんがコソッと耳打ちしてきた。
「ミイ、消しゴム貸してくれない?」
どうやら、持ってくるのを忘れてしまったらしい。花柄の消しゴムを手にしながら、緊張で手が震えてる。
まだこの名前呼びに慣れない。みんなの前では、変わらず花池さんだから。
アクアちゃんと、わたしといるときだけの呼び方。なんだか特別感があって、ドキドキする。
「どうぞ」
「サンキュ。たすかる」
無意識の笑顔がかっこよすぎて、暑さと一緒に溶けちゃいそう。
返ってきた消しゴムを、机の端に置いておく。これなら、いちいち断りを入れなくても使いやすいかなって。
ふと目が合ってから、カナトくんが消しゴムを見た。また視線が戻ってきて、フッと口が三日月みたいになる。
「放課後、楽しみだな」
こんなふうに笑うんだって、話すようになって初めて知った。
「……うん!」
みんなの知らないカナトくんを、今だけは一人じめしてる。そう思ったから、罰が当たっちゃったのかな。
今日は、久しぶりに三人で会う約束をしてるの。ワクワクしながら、国語の授業を聞いていると。
ツンツン。肩をつつかれて横を見ると、霧谷……カナトくんがコソッと耳打ちしてきた。
「ミイ、消しゴム貸してくれない?」
どうやら、持ってくるのを忘れてしまったらしい。花柄の消しゴムを手にしながら、緊張で手が震えてる。
まだこの名前呼びに慣れない。みんなの前では、変わらず花池さんだから。
アクアちゃんと、わたしといるときだけの呼び方。なんだか特別感があって、ドキドキする。
「どうぞ」
「サンキュ。たすかる」
無意識の笑顔がかっこよすぎて、暑さと一緒に溶けちゃいそう。
返ってきた消しゴムを、机の端に置いておく。これなら、いちいち断りを入れなくても使いやすいかなって。
ふと目が合ってから、カナトくんが消しゴムを見た。また視線が戻ってきて、フッと口が三日月みたいになる。
「放課後、楽しみだな」
こんなふうに笑うんだって、話すようになって初めて知った。
「……うん!」
みんなの知らないカナトくんを、今だけは一人じめしてる。そう思ったから、罰が当たっちゃったのかな。