魔法文具屋で、“わたし改革”はじめます!
「ちょっと!オレ、この人と初めて会ったけどさぁ、なんなの!めっちゃムカつく!」
なんだかわたしより、怒っている空翔くん。
いいよ、ありがとう。と止めようとしたけど、止まらなかった。
「ここね先輩は、がんばってんの!見えないところでめっちゃ努力してんの!
そういう、人の努力をあーだこーだ言うって、めっちゃ失礼だと思います!」
「いや、俺は別に傷つけるつもりで言ったわけじゃ、」
「“つもり”とかどーでもいい!実際に言われた人が傷ついたかどうかが問題なんです!」
あの黒瀬くんが、完全に押されている。
どうして空翔くんは、そんなに熱くなってくれているんだろう。
流してもいい言葉ってたくさんあるけど、きっと、この子は真正面から受け止める。
「オレ、ここね先輩がめっちゃ頑張ってんの知ってんの!ここの文具屋だけじゃなくてさぁ、学校のことも。みんなのことまとめたり、勉強もがんばったり……すげー優しくて強い人なの!」
「ちょ、ちょっと、」
「ここね先輩はオレの憧れの人なの!オレの憧れの人を傷つけるなっ!!」
息を荒くし、顔を赤くさせ、そう捲したてる空翔。
言われたわたしのほうが、恥ずかしくなるような言葉たち。
なんで、この子はわたしのそんなところを知っているんだろう。
たしかに、わたしは努力を惜しまない。
自分で自分の首をしめていると感じるときもあるけど、それでも努力することはむしろ好きな部類だ。
でも、それを誰かに見られてるなんて思っていなかった。
人知れず、頑張っていたのに……気づいてくれている人が、いた。