男装聖女は冷徹騎士団長に溺愛される

 どうする……?
 ここで聖女だと認めてしまって良いのだろうか。

(危害を加えられるわけじゃないみたいだけど……)

 ベッドに寝かされ毛布まで掛けてくれたのだ。
 しかも彼女たちの私を見る目に敵意は全く感じられない。
 それどころか先ほどからその眼差しには期待のようなものを感じる。

「ねぇ、そうなんでしょう?」

 もう一度問われて、私はゆっくりと口を開く。

「……だったら、なんだってんだよ」

 すると彼女はベッドに両手を着いてこちらに身を乗り出した。

「私は、いえ、私たちはあなたを探していたの。ずっと!」
「は?」

 そういえば気を失う直前、彼女に「見つけた」と言われたことを思い出す。

(……どういうことだ?)

 私を探していた?
 ずっと?

 謎だった魔女フェリーツィアの目的。
 それが、私なのだとしたら。

(ちょっと、待ってくれ……)

 最悪な答えが頭を過り、私はゆっくりとそれを口にしていく。

「まさか、そのために騎士団を狙ったのか……?」


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