男装聖女は冷徹騎士団長に溺愛される
男装聖女と騎士団長の秘密 4
「言っただろう。お前の正体がバレたら部屋を別にすると」
「そ、それは」
確かに前にそう言われたけれど。
「お前には一人部屋に移ってもらう」
「私だけ急に一人部屋とか皆変に思うだろう!」
思わず声が荒くなってしまった。
「そんなことはない。元々一人部屋の者もいるだろう」
「だったら、なんで元々一人部屋にしてくれなかったんだよ!」
最初からトーラが私だと気づいていたのに。
「あの部屋割りを決めたのは俺ではない。……それに、あの頃はお前を早く城から追い出しかったからな」
そのためにやたら厳しくされていたことを思い出す。
そしてムカついていた頃の感情がふいに蘇ってきた。
ラディスはこちらに背を向け着替えながら続ける。
「それに知っていると思うが、騎士になった者には一人部屋に移る権利が与えられる。希望した者のみだが。現にあの、ザフィーリだったか、あいつは希望を出している」