契約母体~3000万で買われた恋~
「……まだ言われてないかしら。“愛してる”って。」

まるで――それが“妻だけに与えられる特権”だとでも言うように。

「でも、悪いけど――次の排卵日。また慎一に抱かれてもらうわよ。」

麻里さんは、紅茶をひと口飲みながら、さらりと言った。

私は言葉を失った。

“抱かれる”――そんな言葉を、彼の妻からあっけらかんと向けられるとは思ってもみなかった。

「……はい。」

かすれるような声で答えるしかなかった。

「そうね、排卵日の2日前から3回くらいってところかしら。」

「そんなに……?」

思わず問い返すと、麻里さんは涼しげに笑った。

「なに? 若いんだからできるでしょう?」

さらりと重ねられたその言葉に、身体の奥がきゅっと強張った。

彼女の言う“3回”が、ただの数字ではなく、“私の身体で計画されている”という現実が、重くのしかかる。

それでも、私は逆らえなかった。

すると、麻里さんが椅子から立ち上がり、私の耳元にそっと囁いた。
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