契約母体~3000万で買われた恋~

第4章 優しさが、罪になる

そして二週間後――

私は、いつもの鈍い痛みとともに、生理が来たことを知った。

「……失敗、ですね。」

その報告に、麻里さんは顔をしかめ、明らかに不快な感情をあらわにした。

「何回したの?」

その問いに、私は言葉を詰まらせる。

「……一度だけ、です。」

「は?」

麻里さんの声が鋭くなる。

「ちゃんと三回って言ったわよね?排卵日前後に、最低三回って。言ったわよね?」

「……はい。」

「何のために、あなたに任せたと思ってるの? あなたが慎一をその気にさせるって信じたからよ!」

苛立ちを隠す様子もなく、麻里さんは私を睨みつけた。

「おかげで計画が延びたじゃない!」

計画。

妊娠を、まるで予定表の一つみたいに言うその言葉が、胸に突き刺さる。

そんなに都合よく――

そんなに、機械みたいに――

妊娠ってできるものなの?
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