神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
青く濁っていた瞳から、魔力の輝きがふっと消え去った。

「……エミリア……いや……これは……」

王の瞳に、かつての理性と威厳が戻っていた。

「……もう一度、信託を申し伝える。」

その声は私の口から発せられていたが、まるで誰か別の存在が宿っているようだった。

すると――

「ははっ……!」

国王・アレクシオが、突然、私の前に膝をついた。

その姿に、玉座の間がざわめく。

「皇太子、レオナルト・ヴァレンティスの妃は……」

静かに、確かに、そして神々しく言葉が続く。

「――エミリア・セラフィーナである。」

「……しかと、承ります。」

レオが力強く、王の前で頭を垂れた。

その瞬間、私の身体から、ふわりと何かが抜け出ていくような感覚に包まれた。

「あ……れ……?」

力が抜け、膝が崩れ落ちる。

「エミリア!」

レオがすぐに駆け寄り、私の身体を抱きとめた。
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