神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
国王は一歩、玉座の前に進み出て、はっきりと宣言した。

「クラリーチェ・ルーヴェンと皇太子、レオナルト・ヴァレンティスの婚約を――破棄する!」

場内がどよめきに包まれた。

「おおっ……!」

「まさか……!」

ざわめく廷臣たちの声が渦巻く中、レオは真っ直ぐ私の元へと歩いてきた。

そして、その場に片膝をつき、凛とした声で言った。

「エミリア・セラフィーナ嬢――私と、結婚してください。」

「えっ……⁉」

突然すぎる言葉に、思わず声が裏返った。

クラリーチェとの婚約破棄が告げられたばかりのこの瞬間に?

私の思考は追いつかない。

「ええっと……」

戸惑う私の手を、レオは優しく両手で包み込む。

「今までは、あらゆる事情に縛られて、想いを告げることも、関係を明かすこともできなかった。だが、もう誰にも邪魔はさせない。」

深く、真剣な眼差しが私を射抜く。
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