神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「偽の愛の上に建った国など、滅びてしまえぇぇぇええ!」

クラディアの魂がついに復活した。

魔の泉から現れたその姿は、もはや人間の面影すらない。

闇をまとい、巨大な翼と黒い角を生やしたその姿は、まさしく“魔そのもの”だった。

「そんな……あれが、クラディア……?」

私は、愕然とその姿を見つめた。

怒りと悲しみに満ちたその声が、胸をえぐる。

「どうすれば……彼女の魂を鎮める事ができるんだ!」

レオは剣を構えたまま、呻くように言った。

「俺たちは……サエーナの裏切りの上に踊らされていたのか……?」

その時だった。

――カッ!

サエーナの聖剣が突如、眩い光を放つ。

まるで時を裂くように空間がひらき、眩い金色の光の中から、一人の女性がゆっくりと歩み出た。

「サエーナ……?」

金色の長い髪が、月のように輝いていた。

優しい瞳には、深い後悔と哀しみが宿っていた。
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