神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
言葉は格式ばっているのに、彼の瞳だけは違った。

真っ直ぐに私を見つめる金色の眼差しが、やけに、尊くて。

心臓が一拍、強く鳴る。

「私は、“君の守護役”を賜った者として、」

レオナルト殿下は一歩、前に進んだ。

「全身全霊をかけて、君を守り、敬い、支え、その役割を共に果たすことに、尽力する所存だ。」

誰も息を呑んだように静まり返る中、私はただ、彼の言葉を心に刻んでいた。

それは、王子の言葉でありながら、どこか“ひとりの男”としての誓いのようにも思えたから。

そして――私に向けられた、その誓いが、心の奥深くに火を灯した気がした。

「……もったいないお言葉です。」

精一杯の礼を込めて頭を下げたその時、ティアラが微かに揺れて光った。

私は、もうひとりではない。

この時代の聖女として、彼と共に歩いていくのだ――
< 18 / 162 >

この作品をシェア

pagetop