神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「うっ……」

目の前がふっと霞んだ。

膝が崩れ、私はそのまま前のめりに倒れ込んでしまう。

「……エミリア!」

すぐに、強い腕が私を受け止めてくれた。

「レオ様……」

私の頭をそっと抱き寄せると、彼は顔を曇らせた。

「……俺のために、無理をして……」

優しい声が、耳元に染み込む。

初めて見る、こんな悲しそうな顔――

「ごめんなさい、まだ……浄化が終わってなくて……」

「心配するな。浄化は、あとでいい。」

「でも、私……」

「いいんだ。少し、休め。」

そう言って、彼は私を自分の膝に抱き上げるように座らせてくれた。

まるで壊れ物を扱うように、優しく、丁寧に。

「俺の腕の中なら、安心できるだろ?」

そうささやかれた瞬間、まぶたがとろんと重くなる。

気づけば私は、彼の温もりの中で、目を閉じていた。

ああ、なんてあったかい――。

これが、守られるということなんだ。

私の頬に触れる指先が、優しくて、優しくて……

私は夢の中へと、落ちていった。
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