神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
やがて馬車に戻り、私は静かに座った。

その隣に、何事もなかったかのようにレオ様が腰を下ろす。

夕陽が馬車の窓から差し込む。

金色の髪が光をまとい、神々しいほどに輝いていた。

「どうした?」

「……いえ。」

うつむいて、ごまかした。

でも心は、少しずつ、彼に惹かれていく自分を感じていた。


宮殿に戻ると、正面の大理石の階段に、一人の女性が佇んでいた。

「レオナルト。」

柔らかな声。

振り返ったレオ様の目が、微かに緩む。

「クラリーチェ。来てくれたんだな。」

そのまま、レオ様が彼女を抱き寄せる。

品のある微笑みを浮かべたクラリーチェ様は、まるで絵画の中の姫君のようだった。

――美しい。

その一言に尽きる。金の髪が揺れ、香りまで漂ってきそうなほど完璧で。

「今夜は、一緒に過ごすか。」

「はい。」

自然なやりとり。誰もが受け入れる恋人同士の空気。
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