神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
でも、彼になら……

仮面の奥の瞳に、私のすべてを見透かされているようで。

思考がふわりと宙に浮かぶ中、

私はそっと目を閉じ、彼の名も知らぬぬくもりに、身を預けた――。

「私、あなたに……恋してもいいですか?」

それは、ほとんど無意識に漏れた呟きだった。

けれど金色の紳士は、すぐにその言葉を拾い上げた。

「恋して。恋して、恋して……俺に溺れろ。」

低く響く声――仮面の奥の彼が、急に男の人の顔になる。

彼の体温が、私の肌に触れた瞬間。

震えるように、私はその体を抱きしめた。

唇がまた重なり、熱を持ってふくらんでいく。

やがて、甘い口づけの中に、ちくりとした痛みが走った。

――ああ、これが“抱かれる”ということなんだ。

身体がじんわりと熱を帯び、知らなかった快感が押し寄せてくる。

私は彼の背を探るように指を這わせ、全身を預ける。

「俺になにもかも、預けて。」
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