神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「……レオナルト……⁉」

その瞬間、彼の睫毛がふるえ、瞳が開いた。

金色の光が私を捉える。

「……エミリア。」

まるで、最初から知っていたかのように。

「レオ……あなた……」

私の中に、昨夜の言葉が蘇る。

“エミリア、俺の愛する人”――あれは偶然じゃなかった。

「ねえ……分かってたの?私がエミリアだって……」

問いかける私を、レオは何も言わずに見つめていた。

やがてゆっくりと体を起こし、私の手を取る。

「気づかないはず、ないだろ。」

「……!」

「仮面をしてても、君の声、君の手、君の瞳……全部、俺は知ってる。」

熱を帯びたその声に、胸が痛くなる。

「じゃあ……最初から……」

「そうだよ。踊ったときから、ずっと――君だった。」

レオの目が、私をまっすぐに見つめる。

「俺は、君を選んだんだ。仮面の向こうに隠れてても、君しか見てなかった。」

――どうしてこんなにも、ずるい人なの。
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