15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
披露宴も終盤にさしかかり、夜景が窓の向こうにきらめいていた。

グラスの氷が静かに音を立て、あたたかな余韻だけが流れている。

私はそっと玲央さんの隣に腰を寄せ、彼の耳元で囁いた。

「ねえ、玲央さん。」

「ん?」

静かに微笑む横顔が、たまらなく愛しい。

「出会ってくれて、ありがとう。」

その言葉に、玲央さんはふと目を伏せて、やがてゆっくりと私を見つめた。

「……こちらこそ。出会ってくれて、ありがとう。」

どちらからともなく、指先が絡む。

もう言葉はいらなかった。

照明がゆるやかに落ち、まるでふたりだけの世界が、会場の中にそっと浮かびあがったようだった。

その瞬間、心が確信する。

──この人となら、きっと、どんな未来も怖くない。

そっと頬を寄せると、玲央さんの温もりが私を包んだ。

この人に出会えて、本当によかった。

そして私たちの愛は、今この時から──
永遠になった。


ー End -
< 297 / 297 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:124

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

一途な社長に溺愛を教え込まれた夜

総文字数/34,099

恋愛(オフィスラブ)92ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
営業部の高梨美優(28歳)は、重要な取引先との会合で大きな失敗をしてしまう。契約を失い、自責の念に駆られた美優は社長の黒瀬慧(35歳)に謝罪するが、慧は彼女を責めるどころか「次を取ればいい」と励ましてくれた。 新規営業を命じられた美優は、なぜか慧自ら同行することに。持ち前の明るさと慧の卓越した交渉力によって大型契約を獲得し、二人の距離は少しずつ縮まっていく。仕事帰りに食事へ連れて行かれたり、自宅まで送ってもらったりするうちに、美優は冷徹と噂される社長の優しさに惹かれていった。 そんな中、慧に同行して出席したパーティーで再び失敗してしまう美優。落ち込む彼女は「お詫びに何でもします」と口にするが、慧は真っ直ぐな瞳で彼女を見つめる。 「社長が好きです」 すると慧は優しく抱きしめ、長年隠していた本心を告げた。 「俺はずっとお前を見ていた」 失敗ばかりで自信のなかった女性が、一途な社長の深い愛に包まれ、本当の幸せを見つけていく溺愛ラブストーリー。
表紙を見る 表紙を閉じる
エルドリア王国の第一皇女フィオナ・エルネストは、敗戦国ヴァルティエ帝国の第二皇子ノア・ヴァルティエが人質として王宮へ送られてきた日、恋に落ちてしまう。 敗者でありながら誇りを失わず、敵国の王の前でも毅然と振る舞うノア。 その気高い姿に心を奪われたフィオナは、孤立する彼を放っておけず、少しずつ距離を縮めていく。 しかしノアは、自分が敗戦国の皇子であることを理由に想いを押し殺し、フィオナから離れようとする。 それでも互いの気持ちは抑えきれず、やがて二人は結ばれる。 だがその恋は王の知るところとなり、フィオナには隣国への政略結婚が命じられてしまう。 愛する人と引き裂かれそうになる中、ノアはフィオナとの結婚を王に願い出る。 さらに兄である王太子レオニスとの決闘に挑み、その覚悟と愛を証明することに。 敵国同士という立場を越え、皇女と敗戦国の皇子は真実の愛を貫くことができるのか。 これは、一途な皇女と誇り高き皇子が紡ぐ、切なくも甘い溺愛ロマンス。
表紙を見る 表紙を閉じる
一流企業の御曹司・深瀬仁也、35歳。女には困らず、秘書の朱音とは割り切った関係を続け、政略結婚の相手には十歳下の美しい令嬢・浅田愛華が用意されていた。誰もが羨む相手。だが、完璧な若い婚約者を前にしても、仁也の心は満たされない。そんな時、花屋を営む45歳の結城美波と出会う。若くもなく、華やかでもない。けれど花を束ねる彼女の横顔は、不思議な色気と温もりを帯びていた。仕事で傷ついた夜、美波に抱きしめられた仁也は、初めて御曹司ではない弱い自分を受け止められる。慰めの一夜のはずだった。だが仁也は、美波の部屋へ通い、彼女の食卓に癒やされ、欲望も孤独もすべて彼女へ向けるようになる。若い婚約者ではなく、45歳の花屋を選ぶと決めた仁也は、家も世間も捨てる覚悟で美波に求婚する。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop