二度と恋はしないと決めたのに~フライトドクターに娘ごと愛されました~
「これからは紬の前ではそう呼んでもいいですか? 櫂さんがパパだよって言葉で教えるよりも、その方が紬も自然に理解するかなって思って」
櫂はくしゃりと泣きそうな顔をすると、紬を膝に乗せたまま千咲を抱き寄せた。
「ありがとう」
耳元で聞こえた声が震えている。
「私の方こそ、ありがとうございます。櫂さんと再会できて、本当によかった」
千咲は腕を伸ばし、愛する家族を思いっきり抱きしめた。
その日の夜。
紬を寝かしつけた千咲がリビングへと戻ると、ソファでスマホを見ていた櫂が顔を上げる。
「早かったな」
「はい。櫂さんのお母様がたくさん遊んでくださったせいか、あっという間に寝ちゃいました」
「そっか」