魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「「オオーッ‼」」

 檄を飛ばし、兵たちを鼓舞してやると、掲げられた鋼の武器がギラギラと光を放つ。日は昇り、戦場に両軍の敵意が満ちてゆけば、不安など感じている余裕もない。俺も自らの剣を抜くと、戦意を高め、覚悟を決めて門の外へと振り下ろす。

「――出陣だ!」

 答える(とき)の声に、大地を揺るがす行進が合わさった。
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