魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「おイタはそこまでにしてもらおうか、女王さんよ!」
やつに突撃し、その剣に向けて思いっきり叩きつける。そしてその衝撃で大きく突き放され……距離を取った女王は不敵に笑う。
「ふふふ……どうにかして戦場にて相まみえようと思っていたが、意外と早くその時は来たな。お前とも、よっぽど相性がいいと見える」
「は……俺には最低最悪にしか思えねーがな」
突撃は何とか止まったが、向かい合う俺とベルージ王女の周りに、それぞれの部隊が半々で囲む円形の決闘場が出現する。
悪態を突きながら、砕け散った氷の剣を再構成しつつ、首元の冷や汗を拭った。この口ぶりからすれば、俺は、どうやら相手の意図した状況へと引きずり込まれたようだ。
元々親父にベルージ女王が執心だったとは聞いたことがあったが、しかし、このような大きな戦を私情のために利用してくるまでだったとは……。
(バカ親父……女を誑し込むのは自分で責任の取れる範囲にしとけっての)
やつに突撃し、その剣に向けて思いっきり叩きつける。そしてその衝撃で大きく突き放され……距離を取った女王は不敵に笑う。
「ふふふ……どうにかして戦場にて相まみえようと思っていたが、意外と早くその時は来たな。お前とも、よっぽど相性がいいと見える」
「は……俺には最低最悪にしか思えねーがな」
突撃は何とか止まったが、向かい合う俺とベルージ王女の周りに、それぞれの部隊が半々で囲む円形の決闘場が出現する。
悪態を突きながら、砕け散った氷の剣を再構成しつつ、首元の冷や汗を拭った。この口ぶりからすれば、俺は、どうやら相手の意図した状況へと引きずり込まれたようだ。
元々親父にベルージ女王が執心だったとは聞いたことがあったが、しかし、このような大きな戦を私情のために利用してくるまでだったとは……。
(バカ親父……女を誑し込むのは自分で責任の取れる範囲にしとけっての)