魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
そして指先が破ける様な痛みを感じながらも、全身の力を総動員して強引に左右に振り払い、結界を引き裂いていった。
ビリビリッと、まるで何十枚もの布が同時に破かれたかのような耳障りな音がして、阻んでいたものが消える。
しかし、そんなことはどうでもよく――俺はただ、目の前のシルウィーのもとへ転がり込むと、その名前を叫んだ。
「シルウィー!」
ゴトっという重たい音が響き、瞳から光の消えたヴェロニカの身体が地面に落ちる。
だがそれも構わず、俺は石棺に取りつくと、上に横たわっていたシルウィーに縋りつき、肩を揺さぶる。
「おい、シルウィー! 目を覚ましてくれ、頼むから……」
ほのかな温もりを指先に感じ、何度も、何度も呼びかけた。すると……。
「ぅ…………」
微かに、反応があった。胸に込み上げる安堵を抑え切れず、俺は目を見開くと、彼女の身体を抱えたまま背中を支え起こした。その瞼が、震えるように持ち上がっていく。
ビリビリッと、まるで何十枚もの布が同時に破かれたかのような耳障りな音がして、阻んでいたものが消える。
しかし、そんなことはどうでもよく――俺はただ、目の前のシルウィーのもとへ転がり込むと、その名前を叫んだ。
「シルウィー!」
ゴトっという重たい音が響き、瞳から光の消えたヴェロニカの身体が地面に落ちる。
だがそれも構わず、俺は石棺に取りつくと、上に横たわっていたシルウィーに縋りつき、肩を揺さぶる。
「おい、シルウィー! 目を覚ましてくれ、頼むから……」
ほのかな温もりを指先に感じ、何度も、何度も呼びかけた。すると……。
「ぅ…………」
微かに、反応があった。胸に込み上げる安堵を抑え切れず、俺は目を見開くと、彼女の身体を抱えたまま背中を支え起こした。その瞼が、震えるように持ち上がっていく。