魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
そして突如、苦しげな声が目の前で上がり始めると同時に――今まで輝きを失っていたシルウィーの胸のペンダントが空色の光を発し、闇を遠ざけ始める……!
「くうっ――貴様、その腕を離せっ! 離れろっ!」
なにが起きようとしているのか……。いや、そんなの、どうだっていい。
「さっきも言ったろ……。意地でも、離さねえっ……‼」
俺は片頬を上げると、必死にシルウィーの身体にしがみつき続けながら、とにかく左手に魔力を集めていった。同じ存在から生まれた……ふたつの指輪。きっとこいつを介してなら、俺の魔力を、想いを……どこかで眠る彼女に伝えられる。そう信じて――。
シルウィーに与えた分目減りするはずの俺の魔力だが……不思議と尽きる気配がない。それどころか、今まで身体中を覆っていた壊れる様な痛みすら、どこか和らいで……。
「こ、こんな……! くそっ、死にぞこないの、帝国の精霊どもが……! 人々にも存在を忘れ去られかけ、力を失おうとしていたお前たちが、そうまでして、私の邪魔を……! なぜだ!」
「くうっ――貴様、その腕を離せっ! 離れろっ!」
なにが起きようとしているのか……。いや、そんなの、どうだっていい。
「さっきも言ったろ……。意地でも、離さねえっ……‼」
俺は片頬を上げると、必死にシルウィーの身体にしがみつき続けながら、とにかく左手に魔力を集めていった。同じ存在から生まれた……ふたつの指輪。きっとこいつを介してなら、俺の魔力を、想いを……どこかで眠る彼女に伝えられる。そう信じて――。
シルウィーに与えた分目減りするはずの俺の魔力だが……不思議と尽きる気配がない。それどころか、今まで身体中を覆っていた壊れる様な痛みすら、どこか和らいで……。
「こ、こんな……! くそっ、死にぞこないの、帝国の精霊どもが……! 人々にも存在を忘れ去られかけ、力を失おうとしていたお前たちが、そうまでして、私の邪魔を……! なぜだ!」