魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「わあ……!」

 そしてその割れ目から顔を覗かせたのは、どこで果てるとも知れないすっきりとした青空。

(ああ……広いなぁ)

 大きく息を吸い込み、再認識する。この世界はこんなにも綺麗で……とんでもなく大きな可能性に満ち溢れている。

 大変なのはきっとこれからだ……なにせ、私は身に余る約束をしてしまった。たくさんの人や生きものたちが苦しまないように、世界を変えてゆこうだなんて……あまりにもだいそれた分不相応に思える夢。

 でも……そのやり方はきっと無数にあるし、なにより――。

「さあ、俺たちの故郷に帰ろうぜ」

 私には、頼りになる愛する人と……そしてたくさんの仲間たちがいてくれる。だから……自分にできることを積み重ねながらまた新しい出会いを求めて、一日一日を一生懸命、生きてゆこう。
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