魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
門前に集っていた魔物達は一部に過ぎないようで、また集まり攻め寄せる構えを見せている。
街の防戦に当たっている兵士たちは押されていた隊列を組みなおすと、伝令役の若い兵士が泣きそうな声で彼に街の窮状を伝えてきた。
「今朝方、急に瘴気が濃くなったと思ったら、大量の魔物が攻めてきたんです! 結界の中からなんとか殲滅しようとしたんですが、あまりの数に押し破られ、門も壊されてしまって……」
「そういうことか……」
険しい顔をしつつ、ルシドは続いて降りた私たちに伝えた。
「シルウィー様とテレサ様は、安全な場所に避難しておいてください! あなたたちに何かあったら、スレイバート様に顔向けができませんからね。いいですか、絶対に危険なことはしないでくださいよ!」
そう言い含め、彼はすぐさま剣を抜いて門の方へと駆けていった。
残された私たちは、しばらく固まると、顔を見合わせて青ざめてしまった。
やはり……想定以上に厳しい状況だ。街中でも怒号や悲鳴が飛び交い、恐怖にすすり泣く人々の声が聞こえてくるのは、数は少ないが空を巡回する飛行型の魔物を恐れてのことだろう。壁の外からも恐ろしげな咆哮が響いてきて、私の頭にも死の恐怖が過ぎり出す。
街の防戦に当たっている兵士たちは押されていた隊列を組みなおすと、伝令役の若い兵士が泣きそうな声で彼に街の窮状を伝えてきた。
「今朝方、急に瘴気が濃くなったと思ったら、大量の魔物が攻めてきたんです! 結界の中からなんとか殲滅しようとしたんですが、あまりの数に押し破られ、門も壊されてしまって……」
「そういうことか……」
険しい顔をしつつ、ルシドは続いて降りた私たちに伝えた。
「シルウィー様とテレサ様は、安全な場所に避難しておいてください! あなたたちに何かあったら、スレイバート様に顔向けができませんからね。いいですか、絶対に危険なことはしないでくださいよ!」
そう言い含め、彼はすぐさま剣を抜いて門の方へと駆けていった。
残された私たちは、しばらく固まると、顔を見合わせて青ざめてしまった。
やはり……想定以上に厳しい状況だ。街中でも怒号や悲鳴が飛び交い、恐怖にすすり泣く人々の声が聞こえてくるのは、数は少ないが空を巡回する飛行型の魔物を恐れてのことだろう。壁の外からも恐ろしげな咆哮が響いてきて、私の頭にも死の恐怖が過ぎり出す。