魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
落下の恐怖を味わいながら、私は調子に乗った自分を反省する。
空を飛ぶ魔物の姿を事前に見ていたのに、攻撃される可能性を忘れて意識を祈りに傾けすぎた。
ここが戦場になっているということを忘れ……誰かを助けるためだという大義名分に酔って、自分の身をおろそかにしてしまった。
私になにもできないことは、私が一番知っているくせに。
「ごめんなさい……」
せっかく、必要としてくれる人ができて、本気で力になりたいと思えるようになったのに。やっぱり私は自分のひとりの責任も取れない未熟者のまま、終わってしまうのか。
パニックよりも、溢れ出した寂しさが、この地でできた大切な人たちの姿を頭の中に呼び起こす。スレイバート様とテレサ……そして今も、勇ましく魔物取り巻くこのレーフェルの街で戦っているはずの金髪の騎士の姿。それが目の前の光景と重なる――。
「……謝るくらいなら、こんなことしないでくださいよ」
「えっ」
なぜか、地面に叩きつけられる衝撃はいつまで経っても来なかった。
空を飛ぶ魔物の姿を事前に見ていたのに、攻撃される可能性を忘れて意識を祈りに傾けすぎた。
ここが戦場になっているということを忘れ……誰かを助けるためだという大義名分に酔って、自分の身をおろそかにしてしまった。
私になにもできないことは、私が一番知っているくせに。
「ごめんなさい……」
せっかく、必要としてくれる人ができて、本気で力になりたいと思えるようになったのに。やっぱり私は自分のひとりの責任も取れない未熟者のまま、終わってしまうのか。
パニックよりも、溢れ出した寂しさが、この地でできた大切な人たちの姿を頭の中に呼び起こす。スレイバート様とテレサ……そして今も、勇ましく魔物取り巻くこのレーフェルの街で戦っているはずの金髪の騎士の姿。それが目の前の光景と重なる――。
「……謝るくらいなら、こんなことしないでくださいよ」
「えっ」
なぜか、地面に叩きつけられる衝撃はいつまで経っても来なかった。