魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
 血相を変えて飛び込んできたルシドが顔を見せ、私の姿を見るやいなや、バッと振り返る。

「大丈夫だけど……どうかした?」
「どうしたもこうしたもっ――その、おみ足を……」
「っ――――!」

 彼の指摘で初めてスカートが破け、太ももまでめくれあがっていたことに気付いた私は、慌ててそれを引きずり降ろし、横座りから立ち上がった。

「お、お見苦しいところを……それにごめんね。魔石をぶちまけちゃったの」
「い、いえ……お構いなく」

 お互い気まずい思いをしながら、しゃがんで魔石を拾ってゆく私たち。

 こんな私に女としての魅力なんてないことは理解しつつも、生来の恥ずかしさはどうにもならず……。とにかく必死に誤魔化そうと箱の中から零れた魔石を集め、残りを抱えてきたルシドに押し付ける。

「はいっ、これは城に持って行くぶんよね? よく確認もせずに持ち出そうとして悪かったわ」
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