魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
『……俺がやる』
俺はやせこけた親父の手を握りしめると言った。
目頭に熱いものが込み上げてくるのをぐっと堪え、目指すべき誇り高き領主の――父親の顔を記憶に刻む。
『後のことは任せろよ。テレサも、他の誰もそんな呪いで苦しませたりしない。必ずなんとかしてみせる。だから親父は安心して休んでくれ。この領地だって、あんたが度肝を抜かすくらいに栄えさせてやるからさ』
そして懸命に笑顔を作った。持てる力を俺達の幸せのためにすべてつぎ込んでくれたこの人のために、俺だけは、最大限の感謝で見送ってやらなきゃいけない。
いつもの声でちゃんと言えたのかどうかは定かじゃない。でも、それを聞いた親父も清々しい笑みを浮かべ、手を握り返してくれた。
「スレイバートよ、本当に大変な境遇の中立派に育ってくれた。お前は間違いなく私よりも強くなる。必ずや、多くの者たちの信頼を集める、よき領主となれるだろう。テレサと、どうか領民達をこの先も頼んだぞ――」
親父は安心したように目を細め、ふっと力を抜く。
「親父……? おい――」
俺はやせこけた親父の手を握りしめると言った。
目頭に熱いものが込み上げてくるのをぐっと堪え、目指すべき誇り高き領主の――父親の顔を記憶に刻む。
『後のことは任せろよ。テレサも、他の誰もそんな呪いで苦しませたりしない。必ずなんとかしてみせる。だから親父は安心して休んでくれ。この領地だって、あんたが度肝を抜かすくらいに栄えさせてやるからさ』
そして懸命に笑顔を作った。持てる力を俺達の幸せのためにすべてつぎ込んでくれたこの人のために、俺だけは、最大限の感謝で見送ってやらなきゃいけない。
いつもの声でちゃんと言えたのかどうかは定かじゃない。でも、それを聞いた親父も清々しい笑みを浮かべ、手を握り返してくれた。
「スレイバートよ、本当に大変な境遇の中立派に育ってくれた。お前は間違いなく私よりも強くなる。必ずや、多くの者たちの信頼を集める、よき領主となれるだろう。テレサと、どうか領民達をこの先も頼んだぞ――」
親父は安心したように目を細め、ふっと力を抜く。
「親父……? おい――」