魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「あら……? どなた?」
彼女が戸口に出て確認してみると、ひとりの村人が口を曲げて立っていた。背中に槍をさしており、この村を訪れる時入り口で見張り番をしていた人だと気付く。
「どうかなさいました?」
「いやさ、あんたの息子さんが昼前に出掛けて行ったのを見かけたんだが、まだ村にも戻って来てないみたいで心配になってな。一応あんたに知らせておこうと思ったんだ」
「あの子ったら遊び回ってばかりで仕方ないわねぇ……またあの湖に行っているのかしら。私、夕ご飯の支度もしなくちゃいけないのに……」
女性はいかにも母親らしい顰め面を見せると、私たちに頭を下げた。
「申し訳ありません。息子が外に遊びに出て帰ってこないらしくて……このままおもてなしをしていたいのは山々なのですが」
「ああ……それでしたら僕らで探しに行ってきましょうか?」
そこで意外な提案したのはルシドだった。
「例の湖ですよね? 僕はその場所を知っていますし、丁度シルウィー様にも案内したいと思っていたところですから。どうですシルウィー様、前領主様縁の地ですし、お疲れでなければ足を伸ばしてみるというのは」
彼女が戸口に出て確認してみると、ひとりの村人が口を曲げて立っていた。背中に槍をさしており、この村を訪れる時入り口で見張り番をしていた人だと気付く。
「どうかなさいました?」
「いやさ、あんたの息子さんが昼前に出掛けて行ったのを見かけたんだが、まだ村にも戻って来てないみたいで心配になってな。一応あんたに知らせておこうと思ったんだ」
「あの子ったら遊び回ってばかりで仕方ないわねぇ……またあの湖に行っているのかしら。私、夕ご飯の支度もしなくちゃいけないのに……」
女性はいかにも母親らしい顰め面を見せると、私たちに頭を下げた。
「申し訳ありません。息子が外に遊びに出て帰ってこないらしくて……このままおもてなしをしていたいのは山々なのですが」
「ああ……それでしたら僕らで探しに行ってきましょうか?」
そこで意外な提案したのはルシドだった。
「例の湖ですよね? 僕はその場所を知っていますし、丁度シルウィー様にも案内したいと思っていたところですから。どうですシルウィー様、前領主様縁の地ですし、お疲れでなければ足を伸ばしてみるというのは」