魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「へ? あ、え~と……だ、大丈夫だと思います! 領民にも親しまれるすごく素敵な領主様ですし、すぐに釣り合いの取れるお優しくて美しいご令嬢が現れて、幸せな家庭を築くことになるでしょう!」
(ほ、本気か……?)
なんだか占い師の予言のような変な答え方になってしまったからか……クラウスさんは一旦頭を大きく抱えた後、やや悲壮感のある表情をこちらに向けた。そして書類の束の中から、美しい装丁の封筒を何枚も取り出す。これらは確か、前に執務室の机の上で見た――。
「ちなみに、これはいずれも名のある令嬢や他国の姫君からの恋文ですが……こちらを見てどう思われます?」
「わあ……憧れてしまいますね。私、誰かにこんなものを贈ろうだなんて考えたこともなくて。きっと皆さん、スレイバート様に並々ならぬ想いを寄せてらっしゃるんでしょうね」
(そんな訳ないでしょうが……こいつらは全部金の卵を狙うハイエナですよ! ああ閣下、おいたわしや)
私は心からの言葉で答えたはずだが、クラウスさんはがっくりと肩を落とし、その封筒をさっと書類の中に隠してしまった。せっかくあんまり綺麗なのでもう少し眺めていたかったのに……。
(ほ、本気か……?)
なんだか占い師の予言のような変な答え方になってしまったからか……クラウスさんは一旦頭を大きく抱えた後、やや悲壮感のある表情をこちらに向けた。そして書類の束の中から、美しい装丁の封筒を何枚も取り出す。これらは確か、前に執務室の机の上で見た――。
「ちなみに、これはいずれも名のある令嬢や他国の姫君からの恋文ですが……こちらを見てどう思われます?」
「わあ……憧れてしまいますね。私、誰かにこんなものを贈ろうだなんて考えたこともなくて。きっと皆さん、スレイバート様に並々ならぬ想いを寄せてらっしゃるんでしょうね」
(そんな訳ないでしょうが……こいつらは全部金の卵を狙うハイエナですよ! ああ閣下、おいたわしや)
私は心からの言葉で答えたはずだが、クラウスさんはがっくりと肩を落とし、その封筒をさっと書類の中に隠してしまった。せっかくあんまり綺麗なのでもう少し眺めていたかったのに……。