魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
相変わらず仲のいい兄妹のやり取りを眺めつつ、私は外出用の魔道湯沸かし器の中に新鮮な水を足し、カップに残っていた最後の一口を口に含む。
いい薫りが鼻の奥へと抜けていく……。いつもながらテレサの淹れてくれるお茶は最高だ。
気持ちが落ち着き、自然とルシドと目が合って、私は彼にあの時の謝罪をできていなかったことを思い出した。
「ルシド、この間は本当にごめんなさい。あれから調子はどう?」
「お気になさらず。丁度鍛え直さないとと思っていたところでしたから。先輩騎士達にずいぶんしごかれてますけど、僕なりに頑張ってますよ」
ルシドはぐっと握りこぶしを掲げ、落ち込みを感じさせない笑顔を見せた。
年長者受けもよさそうな彼には支えてくれる人がたくさんいるのだろうし、私が心配するまでもなかったのかもしれない。ただ聞いたところ、直近の課題である魔法の力を上げるのには、ずいぶん苦戦しているみたいだ。
「それなら、お姉様に知恵を借りるのはどうかしら!」
そこでくるっとこちらを向いたテレサが、思わぬ提案をして見せる。
いい薫りが鼻の奥へと抜けていく……。いつもながらテレサの淹れてくれるお茶は最高だ。
気持ちが落ち着き、自然とルシドと目が合って、私は彼にあの時の謝罪をできていなかったことを思い出した。
「ルシド、この間は本当にごめんなさい。あれから調子はどう?」
「お気になさらず。丁度鍛え直さないとと思っていたところでしたから。先輩騎士達にずいぶんしごかれてますけど、僕なりに頑張ってますよ」
ルシドはぐっと握りこぶしを掲げ、落ち込みを感じさせない笑顔を見せた。
年長者受けもよさそうな彼には支えてくれる人がたくさんいるのだろうし、私が心配するまでもなかったのかもしれない。ただ聞いたところ、直近の課題である魔法の力を上げるのには、ずいぶん苦戦しているみたいだ。
「それなら、お姉様に知恵を借りるのはどうかしら!」
そこでくるっとこちらを向いたテレサが、思わぬ提案をして見せる。