魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
私のことを、真剣に思い遣って言ってくれた言葉。
なのに――わずかにそれがちくりと心を突いた気がして、私はどうしてだろうと自分の心に問いかける。しかし、答えは返ってこない。
いや、そんなことよりも今はせっかくだから、彼ともっと話そう。こんな風にじっくりと話せる機会も今後どんどん少なくなってしまうだろうから。
「スレイバート様の方は……今、幸せですか?」
「ああ?」
「あ、すみません。私ばかりいつも心配してもらって申し訳ないな、と」
この先も、彼が形作るボースウィン領の繁栄を見守っていきたいと思うかたわらで、彼個人としてなにか心に求めるものはないのかと疑問に思う。
領主としてこの地の民を束ね導いていく、という目標。それは立場上のものであり、一個人として抱くようなものとはいささか、かけ離れていやしないだろうか……?
その意図が正しく伝わったのかどうかはさておき、変な顔でこちらを見ていた彼は、ゆっくりと言葉を紡いだ。
なのに――わずかにそれがちくりと心を突いた気がして、私はどうしてだろうと自分の心に問いかける。しかし、答えは返ってこない。
いや、そんなことよりも今はせっかくだから、彼ともっと話そう。こんな風にじっくりと話せる機会も今後どんどん少なくなってしまうだろうから。
「スレイバート様の方は……今、幸せですか?」
「ああ?」
「あ、すみません。私ばかりいつも心配してもらって申し訳ないな、と」
この先も、彼が形作るボースウィン領の繁栄を見守っていきたいと思うかたわらで、彼個人としてなにか心に求めるものはないのかと疑問に思う。
領主としてこの地の民を束ね導いていく、という目標。それは立場上のものであり、一個人として抱くようなものとはいささか、かけ離れていやしないだろうか……?
その意図が正しく伝わったのかどうかはさておき、変な顔でこちらを見ていた彼は、ゆっくりと言葉を紡いだ。