魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
そこからは見応えのある魔法の打ち合いが始まり、空色と緑の瞬きが激しく彩る空間に、私たちは息を呑む。
しかし、両者の技量の差は明らか。
ルシドが作り出した風の刃や槍、竜巻や、砂塵に身を隠しての奇襲攻撃のいずれもが、完全に見切られ、スレイバート様には一撃も届かない。
「その程度か! もっと本気でこい――」そんなスレイバート様の叱声に、ルシドはさらに攻撃を激しくしていったが、そこからも結果は同じ。
気付いたら、ぼろぼろになっていたのはルシドの方で。スレイバート様が、防御に使った氷の盾がまき散らす小さな破片までもを意のままに操り、防ぐ度に反撃していたのだと知った時には、もう彼は立っているのがせいぜいだ。
目だけは諦めておらず、歯を食いしばって立ち上がるも……その身体は揺れ、がくりとその場に膝をつく。
試合の終わりを誰もが予感する中……しかし、スレイバート様は戦闘態勢を解かなかった。強い魔力を纏ったまま、ルシドにゆっくりと近づく。
まだ審判は動かない。
スレイバート様はルシドになにかを呼び掛けながら、一歩ごとに強力な魔法を繰り出していった。
しかし、両者の技量の差は明らか。
ルシドが作り出した風の刃や槍、竜巻や、砂塵に身を隠しての奇襲攻撃のいずれもが、完全に見切られ、スレイバート様には一撃も届かない。
「その程度か! もっと本気でこい――」そんなスレイバート様の叱声に、ルシドはさらに攻撃を激しくしていったが、そこからも結果は同じ。
気付いたら、ぼろぼろになっていたのはルシドの方で。スレイバート様が、防御に使った氷の盾がまき散らす小さな破片までもを意のままに操り、防ぐ度に反撃していたのだと知った時には、もう彼は立っているのがせいぜいだ。
目だけは諦めておらず、歯を食いしばって立ち上がるも……その身体は揺れ、がくりとその場に膝をつく。
試合の終わりを誰もが予感する中……しかし、スレイバート様は戦闘態勢を解かなかった。強い魔力を纏ったまま、ルシドにゆっくりと近づく。
まだ審判は動かない。
スレイバート様はルシドになにかを呼び掛けながら、一歩ごとに強力な魔法を繰り出していった。