魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
今までとは違った真摯なまなざしに、思わず私はどきっとしながら姿勢を正す。すると彼は、情熱的な口調できっぱりと私に告げた。
「お願いがあります。僕に……騎士としてあなたをお守りする栄誉を与えてくれませんか!?」
「……え? でも……それはだって、今もスレイバート様から言われて私の側についていてくれてるじゃない」
それとなにが違うのかと私が尋ねると、彼はさらに身を乗り出すようにして言い募る。
「そうじゃないんです。僕は……誰かからの命令じゃなく、僕自身の意志で……側にいてあなたを守りたい。この先もずっと……それをどうか、許してほしいんです」
嘘も躊躇いも感じさせない態度でそんなことを言われた私は返答に窮する。これではなんだか、特別な想い人に向けた告白みたいで。
「ええと――その、気持ちはとっても嬉しいんだけどね。でも、そんなに気負わなくてもいいと思うの。私は見ての通り元気だし、どこにもいなくなったりしないから。それに今ルシドはたくさんやらなきゃいけないことがあるはずでしょ?」
わたわたと言い訳のような言葉を連ねるしかない私の動揺が、彼にも伝わってしまったのか。そこで優しい彼は前のめりになっていた身体を座席に戻し、逆に握り返されていた私の手をぱっと離す。
「お願いがあります。僕に……騎士としてあなたをお守りする栄誉を与えてくれませんか!?」
「……え? でも……それはだって、今もスレイバート様から言われて私の側についていてくれてるじゃない」
それとなにが違うのかと私が尋ねると、彼はさらに身を乗り出すようにして言い募る。
「そうじゃないんです。僕は……誰かからの命令じゃなく、僕自身の意志で……側にいてあなたを守りたい。この先もずっと……それをどうか、許してほしいんです」
嘘も躊躇いも感じさせない態度でそんなことを言われた私は返答に窮する。これではなんだか、特別な想い人に向けた告白みたいで。
「ええと――その、気持ちはとっても嬉しいんだけどね。でも、そんなに気負わなくてもいいと思うの。私は見ての通り元気だし、どこにもいなくなったりしないから。それに今ルシドはたくさんやらなきゃいけないことがあるはずでしょ?」
わたわたと言い訳のような言葉を連ねるしかない私の動揺が、彼にも伝わってしまったのか。そこで優しい彼は前のめりになっていた身体を座席に戻し、逆に握り返されていた私の手をぱっと離す。