魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
周りの方からもざわめきが上がり、紹介された私は消え入りそうな声で、そう答える。
すると老人は「腰が悪くてな」と断りを入れた後私を見つめ、温かい言葉をかけてくれた。
「ガッハッハッ、噂通りの穏やかで優し気な娘じゃのう。そなたがこの土地に来てくれたのは誠に喜ばしいことじゃ! 長らく、このボースウィン領の先行きは混沌としておった。それもこれも、そこの坊主がひ弱だったおかげでなぁ」
「んだとジジイ? 言ってくれんじゃねーか」
からかわれたスレイバート様が眼光鋭く睨み付けたが、イシュボア侯爵は意にも介さず、意地悪そうにニヤニヤ笑うとこう続けた。
「まあ、最後まで聞け。しかし、ここへ来てこの地にも少しずつ明るい兆しが見え始めておる。このわしが見ても、その娘が人を欺くような人間ではないことは分かるでな。領主の復活と聖女の到来……お前たちに任せておけば、これからもボースウィン領の繁栄は約束されたも同然じゃろう。よおし、皆の者! 主賓も到着したところで乾杯と行こうではないか!」
目の前で大きな手が、機嫌よくパンっとひとつ打ち鳴らされる。
すると銀盆を手にした給仕の方々から、それぞれの参加者にグラスが行き渡り――「では、ボースウィン領の大いなる繁栄を願って、乾杯‼」と老侯爵の口から景気のいい大音声が響き渡って、賑やかなパーティーが始まることとなった。
すると老人は「腰が悪くてな」と断りを入れた後私を見つめ、温かい言葉をかけてくれた。
「ガッハッハッ、噂通りの穏やかで優し気な娘じゃのう。そなたがこの土地に来てくれたのは誠に喜ばしいことじゃ! 長らく、このボースウィン領の先行きは混沌としておった。それもこれも、そこの坊主がひ弱だったおかげでなぁ」
「んだとジジイ? 言ってくれんじゃねーか」
からかわれたスレイバート様が眼光鋭く睨み付けたが、イシュボア侯爵は意にも介さず、意地悪そうにニヤニヤ笑うとこう続けた。
「まあ、最後まで聞け。しかし、ここへ来てこの地にも少しずつ明るい兆しが見え始めておる。このわしが見ても、その娘が人を欺くような人間ではないことは分かるでな。領主の復活と聖女の到来……お前たちに任せておけば、これからもボースウィン領の繁栄は約束されたも同然じゃろう。よおし、皆の者! 主賓も到着したところで乾杯と行こうではないか!」
目の前で大きな手が、機嫌よくパンっとひとつ打ち鳴らされる。
すると銀盆を手にした給仕の方々から、それぞれの参加者にグラスが行き渡り――「では、ボースウィン領の大いなる繁栄を願って、乾杯‼」と老侯爵の口から景気のいい大音声が響き渡って、賑やかなパーティーが始まることとなった。