魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
枕元から声をかけてくれていたのは、とても美しい少女だった。
短くまとめられた銀髪に、曇りひとつない同色の瞳は何か神聖な雰囲気すら感じられる。どこか誰かを思い出すような。
(…………っ、そうだ! あの人は!?)
目の前が真っ赤に染まった時の記憶を思い返し、はっとした私はバッと身体を起こす。
助けに来てくれた男性と、私は一緒に魔物の攻撃を受けて……死んだ、はず。それがどうして、こんな豪華なベッドで目覚めることに?
目の前の少女の髪の艶めきが光の輪に見えた気がして、私は掠れた声で尋ねた。
「あ、あの……あなたはもしかして、天使様? ここは、天国ですか?」
「……っふ」
それを聞いて、くすくすと笑い出す少女。彼女は口元を抑えてごめんなさいと謝った後、一呼吸おいて説明してくれた。
「私が天使様だなんてそんな。あなた様は気を失われた後、このボースウィン城まで運ばれてきたのですよ。ええと……自己紹介をさせていただきますね。私はテレサ・ボースウィン。あなたが助けてくださったスレイバートの妹で、ボースウィン公爵家の末の娘です」
短くまとめられた銀髪に、曇りひとつない同色の瞳は何か神聖な雰囲気すら感じられる。どこか誰かを思い出すような。
(…………っ、そうだ! あの人は!?)
目の前が真っ赤に染まった時の記憶を思い返し、はっとした私はバッと身体を起こす。
助けに来てくれた男性と、私は一緒に魔物の攻撃を受けて……死んだ、はず。それがどうして、こんな豪華なベッドで目覚めることに?
目の前の少女の髪の艶めきが光の輪に見えた気がして、私は掠れた声で尋ねた。
「あ、あの……あなたはもしかして、天使様? ここは、天国ですか?」
「……っふ」
それを聞いて、くすくすと笑い出す少女。彼女は口元を抑えてごめんなさいと謝った後、一呼吸おいて説明してくれた。
「私が天使様だなんてそんな。あなた様は気を失われた後、このボースウィン城まで運ばれてきたのですよ。ええと……自己紹介をさせていただきますね。私はテレサ・ボースウィン。あなたが助けてくださったスレイバートの妹で、ボースウィン公爵家の末の娘です」