魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「私が “法” だ」
たったひとつの宣言、それだけで――。
「そ、そんな……」
幻想は一瞬にして打ち砕かれ、私の目から光が消える。
「クハハハ、当たり前のことだろう。帝国は、我らラッフェンハイム皇家を至上の存在として置く国家なるぞ。例え法であろうと、その主である我ら皇族を罰することなど何人たりともできぬわ! フフフ……貴様に泣き言を述べる時間をくれてやったというのに、私を盗人呼ばわりするとはな――いいだろう、二度と逆らう気など起きぬよう罰を与えてやる! 王都で黴の生えた石牢の壁でも見つめながらたっぷりと懺悔するがよい! 者ども、連れて行け!」
「「ハハッ!」」
こうなってしまっては、もうどうにもならない……。
私は小さく首を振ると、小声で「動かないで。お願い」と囁き、ルシドの隣から立ち上がった。せめて、ここにいる人たちには何の問題も問われないようにしないと……これからのボースウィン領の未来は、彼らにかかっているのだから。
たったひとつの宣言、それだけで――。
「そ、そんな……」
幻想は一瞬にして打ち砕かれ、私の目から光が消える。
「クハハハ、当たり前のことだろう。帝国は、我らラッフェンハイム皇家を至上の存在として置く国家なるぞ。例え法であろうと、その主である我ら皇族を罰することなど何人たりともできぬわ! フフフ……貴様に泣き言を述べる時間をくれてやったというのに、私を盗人呼ばわりするとはな――いいだろう、二度と逆らう気など起きぬよう罰を与えてやる! 王都で黴の生えた石牢の壁でも見つめながらたっぷりと懺悔するがよい! 者ども、連れて行け!」
「「ハハッ!」」
こうなってしまっては、もうどうにもならない……。
私は小さく首を振ると、小声で「動かないで。お願い」と囁き、ルシドの隣から立ち上がった。せめて、ここにいる人たちには何の問題も問われないようにしないと……これからのボースウィン領の未来は、彼らにかかっているのだから。