魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
急に後ろに動けなくなった彼が不思議そうに自分の身体を見下ろす。そして、腹部に生えたあるものを見つけて愕然とする。
「ごほっ……な、ぜ」
「きゃぁぁぁぁぁっ――!」
それを見ていた私の喉から悲鳴が上がる。細い剣が、まるで鎧など存在していないかのようにその胴体を貫いていたのだ。
しばらく痙攣していた指揮官の男がぐらりと身体を崩し、地面へと前のめりに倒れ込む。ずるりと剣は抜け、後ろに佇んでいた皇太子様が、その身体を足蹴にした。
「配下を、なんだと思っているんだ……!」
「辺境の騎士風情に後れを取るような役立たず、私には必要ないのでな。処分したまで……」
冷徹な皇太子様の態度に、先程まで騎士達を圧倒したルシドですら、微かな畏れを隠せていない。しかしこれで、戦えそうな人間は彼と皇太子様のみ。
「さあ……あなたの手足となるものはもういません、どうかここは一度お引き取りを。さすがに、次はその後ろの女性に手を下させるというわけにはいかないでしょう?」
「ごほっ……な、ぜ」
「きゃぁぁぁぁぁっ――!」
それを見ていた私の喉から悲鳴が上がる。細い剣が、まるで鎧など存在していないかのようにその胴体を貫いていたのだ。
しばらく痙攣していた指揮官の男がぐらりと身体を崩し、地面へと前のめりに倒れ込む。ずるりと剣は抜け、後ろに佇んでいた皇太子様が、その身体を足蹴にした。
「配下を、なんだと思っているんだ……!」
「辺境の騎士風情に後れを取るような役立たず、私には必要ないのでな。処分したまで……」
冷徹な皇太子様の態度に、先程まで騎士達を圧倒したルシドですら、微かな畏れを隠せていない。しかしこれで、戦えそうな人間は彼と皇太子様のみ。
「さあ……あなたの手足となるものはもういません、どうかここは一度お引き取りを。さすがに、次はその後ろの女性に手を下させるというわけにはいかないでしょう?」