魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ハハハハハ……! 近衛など、偉大なる我が身を飾る石ころに過ぎん! 調子に乗りすぎたな、若造……私の前に立ちはだかったことを後悔するがいい!」
炎……いや、そんな表現では到底およばない、青白き地獄の業火。それが剣先までを包みこむと、一瞬で滴っていた血が蒸発する。
宣言通りの常人とはかけ離れた魔力量に、一気にルシドの顔つきが変わった。
「こ……、ここまでのっ……!」
「フフフフフ、楽には死なせてやらんぞ! 帝国に叛くということがどれほどの罪なのか、その娘の目にも刻まれるよう、貴様は骨ひとつまで残さず灼き焦がしてくれる!」
「シルウィー様ぁっ、テレサ様を……ぐうっ!」
そんなルシドの叫びに私はハッとして家に駆けこんだ。背中の後ろでは、甲高い剣撃の音と同時に膨大な魔力による輝きが、閃光のように周囲を照らす。
その頃には、皇太子様の攻撃の余波によるものか、火の手が建物に回り始めていた。焦げ臭い匂いが辺りに漂う中、とるものもとりあえず二階に駆けあがると、ベッドで蹲っていたテレサを支えて下へ。
「テレサ、説明は後! とにかくここを出るわ……!」
炎……いや、そんな表現では到底およばない、青白き地獄の業火。それが剣先までを包みこむと、一瞬で滴っていた血が蒸発する。
宣言通りの常人とはかけ離れた魔力量に、一気にルシドの顔つきが変わった。
「こ……、ここまでのっ……!」
「フフフフフ、楽には死なせてやらんぞ! 帝国に叛くということがどれほどの罪なのか、その娘の目にも刻まれるよう、貴様は骨ひとつまで残さず灼き焦がしてくれる!」
「シルウィー様ぁっ、テレサ様を……ぐうっ!」
そんなルシドの叫びに私はハッとして家に駆けこんだ。背中の後ろでは、甲高い剣撃の音と同時に膨大な魔力による輝きが、閃光のように周囲を照らす。
その頃には、皇太子様の攻撃の余波によるものか、火の手が建物に回り始めていた。焦げ臭い匂いが辺りに漂う中、とるものもとりあえず二階に駆けあがると、ベッドで蹲っていたテレサを支えて下へ。
「テレサ、説明は後! とにかくここを出るわ……!」