魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
その握手の間では、きっと言葉にするよりもずっと雄弁な想いが交わされているのだろう。
ふたりは満足げに頷き合うと、最後にぐっと力を入れ、手を離した。
そしてルシドは、次はその手をテレサ様にも向けた。
「皆は僕があなたたちを支えていたように言ってくれましたけれど……ずっと壊れそうなこの領地に民の心を繋ぎ止めてくれたのは、あなたの努力する姿だったと思います。この先も、ずっと変わらず尊敬しています、テレサ様」
「ふふ……私だって、ボースウィン家の長女だもの。それは、時には陰で泣いてしまうこともありましたけど、北の寒さに鍛えられた女の心は強いのよ! だから……こっちのことは心配しないで、姉君をさっさと救っていらっしゃい! あなたならできるわ!」
するとテレサは、ぱっと明るく笑顔を華やがせて、ルシドの手を両手で包んだ。彼のことを心置きなく旅立たせてあげようという気持ちが、言わずとも伝わってくる。
ずっと幼い頃から彼女の成長を見届けてきたルシドの瞳が微かに揺れた気がしたが、彼は親愛を示す軽いハグを彼女と躱すと、次にこちらに向き直った。
ふたりは満足げに頷き合うと、最後にぐっと力を入れ、手を離した。
そしてルシドは、次はその手をテレサ様にも向けた。
「皆は僕があなたたちを支えていたように言ってくれましたけれど……ずっと壊れそうなこの領地に民の心を繋ぎ止めてくれたのは、あなたの努力する姿だったと思います。この先も、ずっと変わらず尊敬しています、テレサ様」
「ふふ……私だって、ボースウィン家の長女だもの。それは、時には陰で泣いてしまうこともありましたけど、北の寒さに鍛えられた女の心は強いのよ! だから……こっちのことは心配しないで、姉君をさっさと救っていらっしゃい! あなたならできるわ!」
するとテレサは、ぱっと明るく笑顔を華やがせて、ルシドの手を両手で包んだ。彼のことを心置きなく旅立たせてあげようという気持ちが、言わずとも伝わってくる。
ずっと幼い頃から彼女の成長を見届けてきたルシドの瞳が微かに揺れた気がしたが、彼は親愛を示す軽いハグを彼女と躱すと、次にこちらに向き直った。