魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「お兄様ったら意地っ張り……もっと手放しでほめて差し上げたらよろしいのに。それに氷棺の魔法くらいでは、相手を行動不能にするくらいでせいぜいじゃありませんの。氷雨とか大氷嵐とか、もっとど~んと派手な攻撃魔法を覚えさせて差し上げては?」
私からすれば、思ってもみない高評価だったが……外野からそんな声を向けたのはテレサ・ボースウィン。私を姉と呼んで慕ってくれている、スレイバート様の腹違いの妹である。
「俺の魔力を借りてるだけのこいつに、そんなでけー魔法扱えるか。それにいいんだよこんくらいで。調子に乗らせるとこいつ、すぐ危ねーことに首を突っ込むんだから」
「まぁたそんなこと言って。お姉様があんまり出来がいいから、追い抜かれてしまうのが怖いんでしょ?」
「なんだテレサ……お前今さら反抗期か?」
ぷいと顔を背けて私にしがみついた妹にスレイバート様が渋い顔をすると、当のテレサはべっと小さく舌を出して見せる。
「だってお兄様ばかりずるいんですもの。あれからずうっとお姉様を独占して……。いくら大切な婚約者だからって、あんまり自分の都合ばかり押し付けるのは、どうかと思いますわ」
「俺は別に……」
困り果てた様子で眉を寄せるスレイバート様を見かねて、私はテレサを宥めにかかった。
私からすれば、思ってもみない高評価だったが……外野からそんな声を向けたのはテレサ・ボースウィン。私を姉と呼んで慕ってくれている、スレイバート様の腹違いの妹である。
「俺の魔力を借りてるだけのこいつに、そんなでけー魔法扱えるか。それにいいんだよこんくらいで。調子に乗らせるとこいつ、すぐ危ねーことに首を突っ込むんだから」
「まぁたそんなこと言って。お姉様があんまり出来がいいから、追い抜かれてしまうのが怖いんでしょ?」
「なんだテレサ……お前今さら反抗期か?」
ぷいと顔を背けて私にしがみついた妹にスレイバート様が渋い顔をすると、当のテレサはべっと小さく舌を出して見せる。
「だってお兄様ばかりずるいんですもの。あれからずうっとお姉様を独占して……。いくら大切な婚約者だからって、あんまり自分の都合ばかり押し付けるのは、どうかと思いますわ」
「俺は別に……」
困り果てた様子で眉を寄せるスレイバート様を見かねて、私はテレサを宥めにかかった。